残業と年収と評価の関係
- 2021年6月16日 水曜日

こんにちは。社労士の志戸岡です。
今日は残業と年収、評価に関する話題をご紹介します。
給与を年収の枠で考えることがよくある
企業や経営者は社員の給与を考える際、 年収という枠で考えることがよくあります。
ここでよく議論になるのが、残業代です。
現在の日本の労働法の枠組みでは、裁量労働制や管理監督者など一部を除き、基本的には労働時間をもとに給与が支払われる仕組みです。
もちろん能力によっても給与を決めることはできますが、前提条件として「労働時間」により、残業代がアップダウンし、支給額も上下します。
そのため、残業時間が想定よりも増えると、当たり前ですが 月々の給与の支払いが増えていき経営者が想定していた 年収と一致しなくなることがでてきます。
こういった月々の変動幅を小さくするために、固定給に残業代を組み込む固定残業代が多くの企業に導入されているわけですが、この固定残業代を導入したとしても、状況によってはその枠を超えて残業代が発生します。
そうすると、起こりがちなことが賞与での年収調整です。
トータルとして年収の基準値のようなものが経営者の頭の中にはあり、その枠の中に入れるために調整をしようとする意識が生まれます。
賞与で年収調整は合理的なのか?
この賞与で年収を調整するという考えは、合理的とも言えますが、その一方で不公平、不合理とも言えます。
それは残業時間とその人の評価は別だからです。
言い換えると、残業時間と残業の中身は別です。
・仕事量が多いから?
・仕事の流れ、業務フローが悪い?
・本人が仕事に慣れていない?スキル不足?
・他の部署のサポートをしている?
・他の人にできない仕事をしている?
・その人に仕事が偏っている?
・休業や休職者のしわ寄せがその人に来ている?
・そもそも業務量に対して人が足りない?
残業の中身、要因は様々です。
そして、残業に対する評価も会社によって様々です。
残業することを頑張っているとプラスで見る会社もあれば、残業することはマネジメントができていないとしてマイナスに見る会社もあります。
残業時間だけでは、良いものか悪いものかわかりません。
そのためにも、やはり評価の基準がなければその社員の給与額、年収が適正なのかどうかもわかりません。
〇能力もあって、効率もよく、それでも担当する仕事が多くて発生する残業
〇能力はまだ足りないが一生懸命に取り組んで発生した残業
〇生活残業で何となく増えてしまった残業
これらは全く別です。そこで、大事になるのが人事評価です。
公平な待遇に人事評価は欠かせない
適正に人事評価をしたうえでの合理性のある調整であれば、問題はありません。
しかし、人事評価が上手くいかずにその人の能力、貢献度を見誤ると、能力もあり、意欲もある人の賞与を減らして調整してしまうというおかしなことが起きます。
組織、チームに貢献している人を正当に評価することがやはり大切です。
あなたの会社の人事評価の仕組みは上手く回っているでしょうか?
今日は、残業時間に人事評価を絡めて考えてみました。
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