業務のタコツボ化

  • 2018年10月3日 水曜日

こんにちは。社労士の志戸岡です。

先日、あるお客様との話の中で生産性、効率化、社内改革の阻害要素の一つに改めて気づきました。

それは、長期間同じ仕事をやっていることによる「タコツボ化」です。

タコツボ化とは?

「タコツボ化」とは、自分の世界に閉じこもり視野が狭くなり外部状況の変化に対応しなくなることです。

往々にして、ジョブローテーションのない会社では結果的にこのような社員を育ててしまいます。

例えば、管理部がIT化を推進しようとしても、ずーーっとアナログの同じやり方でしかやったことがない人は猛烈に抵抗し、やりません。

例えば、営業だけを経験して管理職になると、技術部門・製造部門のことがわからず組織間の調整がうまくできないマネージャーになります。

また、あまりにも仕事が職人化すると、その仕事がブラックボックス化して誰も他の人ができないという状況も生むことになります。

客観的に、他の人の視点をいれることで、業務改善が進むことは非常に多いです。

ただ、経営者も好きでそうしたくて、しているわけではありません。

結果として、なってしまう。これがやっかいです。

タコツボ化の反対は多能工化

一方、「タコツボ化」の反対は、「多能工化」です。

読んで字のごとく、1人で複数の異なる業務を遂行する技能を身につけた人です。

少数精鋭、高収益体質、生産性向上には、この「多能工化」は不可欠です。

ちなみに、この多能工の仕組みを考案したのはトヨタと言われています。(もともとは生産現場での工程管理から考えられています。)

社員の「多能工化」が進めば、部署間の対立が減り、お互いの仕事がわかることでコミュニケーションも進みます。

他の人のカバーリングもしやすくなります。

そのためには、人事異動やジョブローテーションを実行していく必要があります。

頻度や期間は別にして、あまりにも1つの職種だけ従事させるよりも、視野を広げるために他部署の仕事をやらせる価値はあると言えます。

社内の人材の育成計画として、少しでもそのエッセンスを取り入れてみることをお勧め致します。

多能工化への突破口

ただ、大企業とは違い、中小企業では経営者がその必要性を感じてはいるものの、なかなかジョブローテーションをやりたいのは山々だけど現実的に厳しい、という企業も多いのも事実です。

では、そんなとき、どんなことが突破口、ヒントになるかをご紹介いたします。

 

1、ジョブローテーションの前にまずは不定期でもいいから人事異動をしてみる

弊所の顧問先でも不定期の人事異動として実施してうまくいっている企業はあります。

そのため、中小企業ではまずはここが突破口になるかと思います。

例)

・技術部→管理部へ異動

・妊娠を機に現場職→内勤へ異動→出産後、短時間勤務を経て再度現場職へ復帰 など

客観的にみた成功要因は会社側の要請と本人の希望・志向がある程度マッチした、というのがまず考えられます。

やはり、あまりにも意に沿わない人事異動をすると離職の原因にもなります。

コントロールしにくい部分ではありますが、そういった人事異動もあり得る、という空気を日頃から社内で作るのは大事でしょう。

 

2、入社時に説明し、まずは新しい社員で試してみる

個人的には、ジョブローテーションにしろ、人事異動にしろ、やはり入社時に実行することを前もって説明し納得させておくのは重要と感じます。

そのため、もし今まで人事異動をやっていない会社が意を決してチャレンジする場合は新しく採用する社員からやってみるのをお勧めします。
その社員が伸びる姿を見れば、やる気のある社員に良い影響を与え、「自分も」という気になってくれる可能性もあります。

 

3、幹部層への登用には他部署での経験を必須にする

こちらは人事制度の仕組みで対応する工夫です。

例えば、課長や部長になるには、メインの部署以外の職務経験も必要とする仕組みを作り、幹部になりたい、昇格したいという人には人事異動の希望を募る、といったことも考えられます。

 

4、職種は同じでも担当する客先を変更する
最後に、私の経験です。人事異動よりもさらにライトな対応があります。それは「顧客の担当替え」です。

以前、勤務社労士であった時には不定期ではありますが、何度か顧客をシャッフルし、チームで担当する顧客を変える、という習わしがありました。

仕事自体は社労士業務で同じなのですが、やはり担当が変わることで「他の人の視点」がはいり業務改善が進むことはありました。

※良くも悪くも前任者と比べられることになり、サービスクオリティの向上へと意識が向きます。

 

人間は誰しも「変化」を恐れるという特質があります。

慣れていることをずっとしていたい。

心のどこかでそう思ってしまいます。

現状を打破するための一歩は意識ではなく、仕組みで作り実行していくのが一番でしょう。

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